
こんにちは、「かおる工房」です。
独学者のための学習サポートアプリ「Mesta」を開発しています。
「よし、今日から頑張るぞ!」
週末に、1週間の学習計画をみっちり立てる。参考書のページ数、問題集の範囲、復習のタイミング…完璧な計画表を眺めていると、それだけで「自分ならできる!」という自信が湧いてきますよね。
しかし、現実は厳しいもの。
月曜日は、急な残業で計画が狂い、
火曜日は、疲れて帰ってきて、参考書を開く気力もない…
そして週末には、「今週も、計画の半分もできなかった…」と自己嫌悪に陥ってしまう。
もしあなたが、そんな「計画倒れ」を繰り返してしまっているのなら、それは決してあなたの意志が弱いからではありません。もしかしたら、その計画の立て方自体に、少しだけ無理が隠れているのかもしれません。
今回は、完璧な計画に縛られて動けなくなる悪循環から抜け出し、着実に学習を進めるための、科学的で、そして何より現実的な「時間割」の作り方についてお話しします。
なぜ、私たちの計画は「絵に描いた餅」で終わるのか?
計画倒れを引き起こす主な原因は、大きく分けて2つあります。
1. 完璧主義の罠
計画を立てる時、私たちはつい「理想の自分」を基準にしてしまいます。「毎日2時間、必ず勉強する」「1週間で参考書を50ページ進める」といった高い目標は、モチベーションが高い時には可能に思えます。しかし、日々の生活には予期せぬ出来事がつきものです。一度計画が崩れると、「もうダメだ」と全てを投げ出したくなってしまうのが、この罠の怖いところです。
2. 「やること」しか決めていない
「今日はこの問題集を10ページやる」という計画は、一見すると具体的です。しかし、そこには「いつ」「どこで」やるのかという、行動に不可欠な要素が抜け落ちています。そのため、「夜ごはんを食べた後でやろう…」「お風呂に入ってからにしよう…」と、つい行動を先延ばしにしてしまいがちになるのです。
では、どうすればこの罠から抜け出せるのでしょうか?答えは、「タスク」ではなく「時間」を区切って管理するという発想の転換にあります。
成功率を上げる「タイムブロッキング」という考え方
そこでおすすめしたいのが、「タイムブロッキング」という時間管理術です。
これは、「このタスクを終わらせる」と考えるのではなく、「この時間は、この学習だけをする」と、あらかじめ特定の時間を特定の活動のために予約(ブロック)してしまう方法です。
▼タイムブロッキングの具体例(Googleカレンダーなど)
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月曜 21:00〜21:30:「〇〇の参考書を読む時間」
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火曜 7:00〜7:25:「△△の単語帳をやる時間」
ポイントは、「どれだけ進んだか」ではなく、「その時間、集中できたか」を成功の基準にすることです。たとえ目標のページ数に届かなくても、「予約した時間に、ちゃんと机に向かえた」という事実が、自己肯定感を育てます。
さらに、このタイムブロックの中に、もう一つの強力なテクニックを組み合わせることで、学習の質は劇的に向上します。
25分で、脳の集中力を最大限に引き出す「ポモドーロ・テクニック」
「よし、1時間やるぞ!」と意気込んでも、人間の集中力はそう長くは続きません。そこでおすすめなのが、短い集中と休憩を繰り返す「ポモドーロ・テクニック」です。
やり方はとてもシンプル。
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25分間、タイマーをセットして学習に集中する(他のことは一切しない)
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タイマーが鳴ったら、5分間の短い休憩を取る
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この1〜2のサイクルを繰り返す
「たった25分」と侮ってはいけません。終わりが見えているからこそ、驚くほど高い集中力を発揮できます。また、5分間の休憩で脳をリフレッシュさせることで、次のセッションにも新鮮な気持ちで臨むことができるのです。
「最強の時間割」を作るための2つのステップ
では、これら2つのテクニックを組み合わせてみましょう。
ステップ1:まず、カレンダーで「学習時間」をブロックする
いきなり毎日ブロックする必要はありません。まずは、週に2〜3回、確実に実行できそうな時間帯を30分だけでもいいので「学習時間」としてカレンダーに登録してみましょう。「残業するかもしれないから…」と考えるのではなく、自分との大切な「アポイント」として、先に時間を確保してしまうのがコツです。
ステップ2:ブロックした時間の中で「ポモドーロ」を実践する
例えば、「21:00〜21:30」で時間をブロックしたなら、21:00になった瞬間にタイマーを25分でスタートさせ、学習を開始します。タイマーが鳴ったら、残りの5分はしっかり休み、次の行動に移りましょう。
この方法の最大のメリットは、「やるべきこと」と「やるべき時間」が明確になるため、行動へのハードルが劇的に下がることです。「何をしようかな…」と迷う時間がなくなり、ゼロ秒で学習をスタートできるようになります。
さいごに
独学の成否は、完璧な計画を立てることではなく、「いかにして、今日の第一歩を軽くするか」にかかっています。
今回ご紹介した「タイムブロッキング」と「ポモドーロ・テクニック」は、そのための強力な武器になります。
まずは一度、騙されたと思って試してみてください。
計画倒れに悩んでいた昨日までの自分と、きっとサヨナラできるはずです。
あなたの挑戦を、心から応援しています!
「Mesta」について
この記事で触れた「日々の小さなアウトプット」を記録し、あなたの頑張りを“育つ木”として楽しく可視化することで、独学の不安を自信に変えるお手伝いをします。
ご興味があれば、ぜひ覗いてみてください。
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著者について
かおる工房
普段は会社員として働きながら、独学者のための学習サポートアプリ「Mesta」を個人で開発しています。
「テクノロジーと温かみのあるUXで、一人ひとりの挑戦に寄り添う」をモットーに、日々奮闘中です。
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