
こんにちは!個人で学習サポートアプリ「Mesta」を開発している、かおる工房です。
「今年こそは資格を取るぞ!」「毎日英語に触れるんだ!」
そんな熱い想いで学習を始めたのに、気づけば参考書はホコリをかぶり、アプリの通知は溜まる一方…なんて経験、ありませんか?
「ああ、また三日坊主だ…自分はなんて意志が弱いんだ…」
もしあなたがそう感じているなら、伝えたいことがあります。それは、学習が続かないのは、あなたの意志が弱いからでは決してない、ということです。原因は、「やる気」という移ろいやすい感情に頼ってしまっていることにあります。
今回は、そんな「やる気」に頼るのをやめて、科学的な知見に基づいた「続けられる仕組み」を自分自身でデザインする方法を、5つの具体的なステップでご紹介します。
ステップ1: 敵を知る – なぜ私たちの「やる気」はバッテリー切れを起こすのか?
はじめに、少しだけ心理学の話を。私たちの「意志の力」や「自己コントロール能力」は、よくスマートフォンのバッテリーに例えられます。朝起きた時は100%でも、仕事での判断、人間関係の気遣い、夕食の献立決め…といった日常のあらゆる決断で少しずつ消費されていくのです。
これを心理学では「自我消耗(Ego Depletion)」と呼びます。
つまり、仕事や学校でクタクタになった夜に「さあ、勉強するぞ!」と思っても、意志力のバッテリーはもう残りわずか。そんな状態で分厚い参考書と向き合うのは、無謀な挑戦なのかもしれません。
大切なのは、意志の力に頼らず、無意識レベルで行動できる「習慣」のレールを敷いてあげることなのです。
ステップ2: 究極に小さく始める – 「2ミニッツ・ルール」の魔法 ✨
新しい習慣を身につけようとするとき、私たちはつい完璧を目指してしまいます。「毎日1時間勉強する!」といった高い目標は、最初の数日は良くても、意志力バッテリーが切れた瞬間に挫折の原因になります。
そこでおすすめなのが、ジェームズ・クリアー氏が提唱する「2ミニッツ・ルール」です。
これは「新しい習慣は、2分以内で終わるものから始める」という非常にシンプルなルール。
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「参考書を1時間読む」→「参考書を1ページだけ開く」
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「英単語を30個覚える」→「英単語アプリを起動する」
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「腕立て伏せを30回やる」→「腕立て伏せの姿勢をとる」
ポイントは、行動のハードルを極限まで下げること。「これなら、どんなに疲れていてもできるな」と思えるレベルに設定するのがコツです。
バカバカしいほど簡単なステップですが、これが脳を騙し、行動への抵抗感をなくす最も効果的な方法なのです。まずは「始める」ことを習慣化し、そこから少しずつ時間を延ばしていきましょう。
ステップ3: 行動の引き金をセットする – 「if-thenプランニング」
「いつかやろう」は、絶対に来ません。習慣化の鍵は、「いつ、どこで、何をするか」を具体的に決めておくことです。
ここで強力な武器になるのが「if-thenプランニング」というテクニック。
「もし(if)、〇〇したら、そのとき(then)、△△する」という形で、行動のルールをあらかじめ決めておくだけです。
✅ 例:
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もし、 朝コーヒーを淹れたら、そのとき、 英単語を1つ覚える。
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もし、 通勤電車で席に座れたら、そのとき、 参考書を1ページ読む。
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もし、 夜お風呂から上がったら、そのとき、 学習記録をつける。
このように、既にある日常の習慣(歯磨き、通勤など)を「引き金(トリガー)」として、新しい習慣を紐付けるのがポイントです。これにより、いちいち「やるぞ!」と意気込む必要がなく、半自動的に行動をスタートさせることができます。
ステップ4: 成長を「目」で見る – フィードバックの力を借りる 🌱
人間は、自分の行動の成果が目に見えると、モチベーションを維持しやすい生き物です。 小さな進歩でも「自分はちゃんと前に進んでいる」と実感できることが、次の一歩に繋がります。
カレンダーにシールを貼ったり、手帳に記録をつけたりするのも素晴らしい方法です。
私自身、この「頑張りの可視化」が独学において非常に重要だと感じています。
「今のやり方で本当に目標達成できるのか?」という漠然とした不安を解消するには、日々の小さな成長を実感し、自信を積み重ねていくプロセスが不可欠だからです。
そんな思いから、私は「学習の頑張りを“木”として楽しく可視化する」というコンセプトの学習アプリ「Mesta」を開発しています。
毎日の学習記録が、少しずつ育っていく木に変換されることで、自分の努力が直感的に、そして温かみのある形で実感できる。そんな体験を目指しています。
ツールは何であれ、大切なのは「自分の頑張りを目に見える形にする」こと。ぜひ、あなたに合った方法で、日々の成長を記録してみてください。
ステップ5: 仲間とゆるく繋がる – 「ソーシャル・プレッシャー」を味方につける
独学は、時に孤独な戦いです。しかし、同じように頑張っている人がいると知るだけで、不思議と力が湧いてくるものです。
SNSを使い、「自分は今日こんな勉強をした!」と宣言するのも非常に効果的です。これは「パブリック・コミットメント」と呼ばれ、他者からの良い意味でのプレッシャー(監視の目)が、行動の継続を後押ししてくれます。
もちろん、他人と比べて落ち込む必要は全くありません。大切なのは、自分のペースで学習を報告し、仲間と繋がることです。
まとめ:あなたの「学習デザイナー」は、あなた自身
いかがでしたでしょうか。学習を続けるために必要なのは、生まれつきの強い意志ではなく、自分に合った「仕組み」をデザインする力です。
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やる気は消耗品だと理解する
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2分でできることから始める
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日常の習慣を行動の引き金にする
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成長を目に見える形で記録する
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仲間とゆるく繋がり、宣言する
今日から全てを実践する必要はありません。まずは1つでも、「これならできそう」と思ったものを取り入れてみてください。
この記事が、あなたの学びを「続く」ものに変える、小さなきっかけになれば嬉しいです。
「Mesta」について
この記事で触れた「日々の小さなアウトプット」を記録し、あなたの頑張りを“育つ木”として楽しく可視化することで、独学の不安を自信に変えるお手伝いをします。
ご興味があれば、ぜひ覗いてみてください。
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著者について
かおる工房
普段は会社員として働きながら、独学者のための学習サポートアプリ「Mesta」を個人で開発しています。
「テクノロジーと温かみのあるUXで、一人ひとりの挑戦に寄り添う」をモットーに、日々奮闘中です。
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